針供養は、和裁や洋裁を習う生徒や講師、衣装の関係者の方は知ってるよ!
という方もいるかも知れませんが、最近知らない人のほうが多いですね。
まわりの人に聞いても、意外と知らなかったりしますよね。
2020年はいつどこで開催されるのか、日にちなど調べましたので、ぜひ最後までご覧ください。
針供養の意味や由来とは?
針供養とは、折れたり曲がったりして錆びたりして、使えなくなった縫い針を供養し神社に納める行事のことです。
この針供養は、日本各地の神社で実施されていますが、淡島神を祀る神社(淡島神社)などで盛んに行われます。
針供養の歴史は非常に古く、古代中国の言い慣わしに由来します。
日本に伝わった時期は不明ですが、平安時代に清和天皇が京都嵐山にある法輪寺に針供養のお堂を建立したという記録があります。
このため、日本でも9世紀後半には中国から伝わった針供養が行われていたことが分かります。
日本において針供養は、古来から毎年2月8日または12月8日に実施されてきました。
全国的には2月8日ですが、九州・関西地方では12月8日の方が一般的です。
ただし、京都市西京区にある法輪寺のように、両日に実施するケースも存在します。
日本人は基本的に農耕を中心として生計を立てており、気温が下がる冬の間は作業を行いません。
日本で農作業を行わない時期が12月8日~2月8日とされているので、事納めと事始めの両日は冬休みの初日と仕事を始める日に相当します。
子供の時は、靴下に穴あいてるの塞いでくれてたしね!笑
かつては、針供養は単に縫い針に対して感謝をすることだけではなく、家事仕事全般に対する感謝や祈願をするという意味も含まれていました。
現在でも服飾に関係する業界や教育機関においては、毎年針供養が実施されています。
ちなみに針供養が実施される12月8日または2月8日はいずれも旧暦なので、太陽暦の現在では昔の暦に合わせる場合があります。
2020年はいつ行われるの?
太陽暦と太陰暦では日にちにズレが存在し、旧暦は新暦よりも約1ヶ月ほど遅れます。
2020年の針供養の日にちは、旧暦の2月8日で、現在の「3月14日」です。
ちなみにこの日は、「ホワイトデー」と同じ日です!
これに対して2020年の旧暦12月8日は、「2020年1月2日」にあたります。
このため2020年の針供養が実施されるのは関西・九州地方であれば主に12月8日または1月13日で、その他の地域は2月8日または3月14日ということになります。
京都市内の以下の有名な寺社で、2020年1月13日(前年の12月8日)に針供養が実施されました。
- 嵯峨野にある法輪寺
- 幡枝八幡宮
- 武信稲荷神社
- 護王神社 などがあります。
これに対して2月8日または3月14日に針供養が実施されるのは、
- 東京都にある「浅草寺淡島堂」
- 愛知県名古屋市にある「若宮八幡社」など
京都市西京区にある法輪寺でも、新暦の2月8日の午後1時から針供養が実施されます。
12月8日(新暦)に法輪寺で実施される法輪寺の針供養では皇室からお預かりした針の供養が行われているので、京都市嵐山・嵯峨野観光の際に立ち寄ってみられるのはいかがでしょうか。
針供養のやり方はどうやってやるの?
針供養の方法は地域や施設ごとに違いがあります。
日本各地で最も多く見られるのは、神社やお寺などに納められてから豆腐やコンニャクなどの柔らかいものに指し込んで祈祷が行われる方法です。
テレビのローカルニュースなどで、豆腐に指し込まれて祈祷が行われる様子を目にすることができます。
- 長野県佐久地域で、2月8日に針を豆腐に刺して、神棚に上げたり、縁の下に投げ入れる方法で供養が行われています。
中には針に直接触れないようにして、供養を行う「針歳暮」を実施する地方も存在します。
- 富山県や石川県では供養の日に合わせて饅頭や大福などを食べたり、これらをご近所や知人に贈る習慣があります。
なんで、柔らかいものに指し込むの?
豆腐などの柔らかいものに指し込む理由ですが、縫い針はそれまで「硬い」布の生地を縫うために使用されていました。
針供養2020年のまとめ
いかがでしたでしょうか。
針供養の方法は、地方ごとに違いがありますが、ほとんどの地域では地元の神社やお寺に使えなくなった針を納めてから祈願を行う方法が一般的です。
祈願が実施されるまでの時間(ほとんどは午前中)に寺社に針を持ち込めば、豆腐やコンニャクに指し込んでから午後に祈祷・祈願が行われます。
使えなくなった縫い針であれば納めることができますが、医療用の注射針などは絶対に持ち込まないようにしましょうね!!
最後までお読み頂きありがとうございました。